SDGs、カーボンニュートラル等の社会的要求を背景として、建築物の長寿命化が求められています。建築物の長寿命化を達成するためには、新築時の性能だけでなく、適切な保全計画に基づいた改修工事が必要です。
タイル張り仕上げ外壁やセメントモルタル塗り仕上げ外壁等に関しては、剥落事故を防止するために、定期的に点検を行い、必要に応じて外壁改修工事を実施することが必要です。
タイル張り仕上げ外壁やセメントモルタル塗り仕上げ外壁に対する標準的改修工法は、国土交通省大臣官房官庁営繕部「公共建築改修工事標準仕様書」(以下、「改修標仕」)等に示されています。
本ガイドブックで対象とする外壁複合改修工法は、「改修標仕」では未だ標準化されていませんが、国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「建築改修工事監理指針」の中では「改修標仕」以外の外壁改修工法の一つとして紹介されています。
外壁複合改修工法は、「改修標仕」で標準化されている各種外壁改修工法と比較すると、①外壁全面に対する剥落安全性や美観性を確保できる工法であり、②外壁改修工事の周期を長期化できる工法であると考えられます。
本ガイドブックは、皆様に外壁複合改修工法に関する理解を深めていただくことを目的として刊行されました。本ガイドブックは、施工者のみではなく、発注者、設計者、建物管理者等の皆様に外壁複合改修工法を理解していただくことを目的としています。
(本誌 はじめに より抜粋)
編 集:一般社団法人外壁複合改修工法協議会
版 型:A4版・カラー
頁 数:98頁
発行日:2022年7月
ISBN:978-4-903476-73-5
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